知的障がい者のこだわりは直すものなの?直し方は?
知的障がい者のこだわりについて。
こんにちは。初めましての方もそうでもない方も、今日はわたくしの本業のお話しをさせていただきますので、楽しくて少し役に立つお話しですので、是非最後まで楽しんでいってください。
がんばって書きますからね!よろしくお願いします!
さて、私はこのブログの管理人峰岸怜(みねぎしりょう)と申します。昭和47年生まれの47歳くらいかな・・・自分の年齢も思い出せない・・・。
ただ一つ言えるのがこの年になると体重が落ちなくなりました!まぁ今日はそんなお話しではなく、今日は知的障がい者に関するわたくしの本業に関するお話しです。
わたくしは知的障がい者支援施設というところで働いており、それが本業でございます。
知的障がい者支援施設の職員だけど何か質問ある?
私が知的障がい者施設の職員になったのは、5年ほど前のお話しです。元々は特別養護老人ホームの職員だったのですが、法人内の人事異動にて、現在の知的障がい者支援施設に勤務することになりました。
現在知的障がい者支援では、地域移行がさかんに行われており、どんな方も地域参画をして、地域の一員として生活をしていこうという趣旨のもと、多くの知的障がい者の方々が地域の一員として、生活をされております。
そんななか、ではなぜ施設の存在があるのでしょうか?
正解は地域移行できない方は、施設で生活をするためです。(100%正しい正解回答ではありません。)しかしながら現実問題としてはそうであると言わざるを得ません。
そんな知的障がい者支援施設なのですが、もしこのブログを読まれている方で、知的障がい者施設の支援員になってみたい、という思いの方はいらしゃいますでしょうか?
この職業はわたくしのように、社会福祉法人内の人事異動にて仕事をしている方もいれば、ハローワークの求人、募集による採用試験などの方法で採用された方もおられると思います。
どうしてもこのような施設の職員になって支援員として働きたい!というのであれば、一度施設ボランティアとして、施設を体験してみるのも良いかも知れませんよ。
そうすると、顔も覚えてもらえるし、職員に空きがあれば、そのまま採用してもらえないか、声もかけやすいのではないでしょうか?よければそんな風にしてみてくださいね。
さて、そんな知的障害者施設ですが、このブログの管理人峰岸は、どのように施設を感じていると、皆さんは思われますか?
次は知的障がい者支援施設での勤務を経験してみて、私が感じたことを色々正直に話していきたいと思います。
知的障がい者のこだわりへの対応。こだわりは直すものなの?
さて、ここからは専門的なお話しですが、特に文献を調べるわけではなく、ほぼわたくしの考え方のみでお話しを進めていきますのでご了承くださいませ。
そして、このお話しはわたくしが知的障がい者支援施設の職員として、とある施設に職員として働いて、正直に感じたことや思ったことや体験したことのお話しです。
もしも誰かの役に立てればと思って書いていきます。
私が施設にて知的障がい者の方々と関わっていくと、そこにはまぁ様々な個性の利用者様がいらっしゃいました。
その中で一番特徴的で、個性的に感じたのが身長が180cm以上もある、まだ年齢も20歳になったばかりの吉沢様(仮名)でした。
吉沢様は重度の自閉症です。そして様々なこだわりがあります。どのようなこだわりかと申しますと
●職員や利用者を強くなでる(なんだそれは・・)
●扉にこだわる。(開け閉めなど)
●水にこだわる(好きな職員に服薬の水を飲ませてほしい。好きな職員に歯磨きをしてほしい)など
でした。
吉沢様はもう成人ということもあり、このこだわりを20年間ずっと続けてきたのです。そしてそうした重度の自閉症の方々には、かなりのこだわりがあります。そうしたこだわりは生活の一部となり、もう止めることもできない状態でした。無理に静止しようとすると、反発した行動をおこします。
ただこだわりはできる限り少なくしていくことは、やり方や今期や努力やテクニックで、少しは可能になるのではないかとは思います。
しかし、わたくしが働くことになった施設では、吉沢様が何かこだわりをすると、力ずくで静止をするというものでした。
こだわりをただ、物理的に静止し、吉沢様が逆上し手がつけられなくなると、また更にそれを静止し、施設の中は非常に毎日が騒がしい状態でした。
わたしは吉沢様の「こだわり」に関しては、できるだけこだわりをしないように「簡単に静止」させることが可能でした。
理由は私は身長が高く、身長の高い吉沢様でもちょっとびびるほど、私も身長が高かったからです。多くの利用者様は身長の高い職員に、本能的に恐れを感じます。身長の低い職員はちょっと言い方を悪くすると、利用者様には「なめて」見られています。
ですので、わたしが吉沢様をコントロールすることは容易なことでもありましたし、なによりも非科学的な方法により、吉沢様のこだわりを1から10まで静止し、その反動で起こる反発的な行動まで、物理的に無理やり静止し、それをわたしは何度も上司や周囲にいけないことだと唱えましたが、聞き入れてはくれませんでした。
わたしは毎日体調が悪く、そんな周囲の職員とも何かを話したいとも、何かを一緒に成し遂げたいとも、仲良くしたいとも、何も感じることができませんでした。
そんな私のやる気のなさを察したのか、わたしはその施設での仕事を終え、今はまた違う福祉の事業所で働いている、というのが現状です。
それがわたし。そしてこだわりの直し方は?直る?直すべき?
知的障がい者のこだわりは直るのか?直すべきなのか?についてこの段落では書いていきます。
わたしは吉沢様をずっと3年間くらい、毎日見ていてこのようにおもいました。
このこだわりが吉沢様なのだなと。
いつか「バリバラ」でも同じことを言っていていたのですが・・・・。一人の利用者様をずっと見ていた職員が、このような結論に達するのは、より真実めいてみえるのですが。
わたしの結論ですが、こだわりはわたしはある程度は直すものではなく、こだわりが利用者様の個性である。というのがわたしの結論です。
わたしがその施設を去ってから、吉沢様はTEACH(ティーチ)プログラムを導入しましたが、まだ施設に残っている友人から聞くには、上記で述べたようなこだわりは、やはり直ってはいないようです。
直るか直らないか直すべきか?というのは、結局そういうことです。ただ相当なテクニックがあれば、ある程度は直すことができるのではないか?とは感じています。
私が感じたことと、実践で学んだこととでは、言えることはここまでです。
(ちなみにわたしは吉沢様の担当支援員でしたので、相当量は関わりましたよ)
知的障がい者に関する仕事をしたい方へ。
わたしはこの業界で仕事をしていて、よかったか、悪かったか?と聞かれると、必ず「よかった」と答えています。
なぜなら福祉の理論や考え方は、生活に密着していますし、自分の子供との生活にも大きく関わってきます。
ただ、楽しいか?楽しくないか?と聞かれると、まったく楽しいと感じたことはありません。
理由は給料です。
私には子供が二人いますが、共稼ぎをしても、一か月の夫婦二人分の給料は、一か月で消えていきます。そもそも福祉業界の給料というものが、そのようなものですので、このような業界で働いている方や働きたい方は、
是非、「現実」にも目を向けてみてくださいね。
楽しいか?楽しくないか?
仕事とプライベートは表裏一体ですので、人それぞれの考え方もありますが、わたしは楽しいと思って仕事をしていないのは現実です。
ではまた。
ここまで読んでいただいて本当にありがとうございました!