知的障がい者施設で働く心構えと覚悟するべきこと。
こんにちは。ブログの管理人の峰岸です。今日はまずはじめに、現在東北の秋田県の社会福祉法人で10年以上金属しているわたしのお給料を公開いたします。
手取りで20万円です。
ちなみに子供が二人いるので、扶養手当なるものが、多少は上乗せされている金額です。
正直この秋田県の田舎で20万円というのは、かなり低い給料なのではないかと思います。実際うちの嫁も違う社会福祉法人で仕事をして、手取りで私と同じくらいの給料なのですが、二人合わせて40万円くらいのお給料は一か月でほぼなくなってしまいます。
ただ、一か月でほぼなくなると言っても、わたしはその内訳は知りません。知らないのですが、わたしは「あーもうどんなことにお金を使っているのかは詳しく知らないが、少しでも貯金ができるように、自分がもう少し給料が高かったらなぁ」
と思っています。お金の使い方はすべて嫁に任せており、決して上手な使い方をしているとは、はたから見てて思わないのですが、しかし子供が二人いるので、嫁は子供に関しては惜しみなくお金を使ってくれているようですので、子供はきっとその点は満足しているようには見えます。
知的、身障、など障がい者施設で働く心構え。
給料のお話しも、大事な心構えの一つだと思いましたので、先にお話しをさせていただいたのですが、あなたはどのようにお感じになりましたか?
さて、給料のお話しは、ひとまず置いておき、これから、そうした知的障がい者などで働いてみたい!という方のために、どんな心構えをしておけばよいのか?を私なりの言葉で伝えていきたいと思います。
これは経験者だからこそ語れる話しばかりですので、是非参考に深く読み入っていただければ嬉しいなと思います。
1、虐待という言葉に注意せよ。
「注意せよ」と命令口調になってしまいましたが、それほど「虐待」という言葉には注意してほしいと思います。
近年では虐待という言葉がものすごく便利にも使われているような気もしますし、何かあると虐待という言葉を便利に振りかざしてきます。
施設ではどの施設もおそらく、毎月「虐待チェック」なるものを行っていると思います。その項目は何百にも及び、自分の行っていることが虐待に値していないか、自己チェックしたうえで客観的チェックもされます。
ただ、そのチェックリストの項目を一つ残らず、虐待をしていませんと言い切れるような人間、職員がいたとしたら、その方は恐らく「神」と呼ばれる存在なのではないか?とわたしは思います。
職員も利用者も不完全だからこそ人間です。虐待という言葉で片付けてしまえるほど、きれいごとだけでは済まされないのが、人間で人生です。
もしかすると、あなたが施設で働くと、あなたが何かをするたびに「それは虐待ですよね」そのように言ってくる、告げ口をする職員がいるかもしれません。
例えばですが、夜間目覚め起きてしまうとずっと、夜中中無断外出をしようと試みたり、夜中中「おかあさーーーーーん(例)」などと終始叫び続ける利用者様がいたとしましょう。
その利用者様が夜間失禁してシーツが汚れてしまったとします。
あなたはその際利用者様がそれから覚醒してしまい、朝までそのような行動を取るとわかっていても、オムツ交換、シーツ交換をしますか?それとも目覚めるまで放置しますか?
わたしは放置します。
しかし、もしもあなたと敵対する職員がいたら、その職員は「利用者様が失禁しても放置した、虐待だ」と便利な言葉を使い、あなたを攻撃してくるかもしれません。
これが施設内における「虐待」という言葉の使われ方の一番多い例です。私の施設では終始そのような足の引っ張り合いばかり行われていました。そんな記憶しかありません。
2、プロなんていない。プロ集団ではない。期待して就職しない。
知的(身障も含む)障がい者施設に働く人間は、優しい人格者で、人の心の痛みのわかる人間というイメージは、なんとなく多くの皆さんが抱いているのではないでしょうか?
ではなぜ、多くの福祉施設で、虐待が多発しているのでしょうか?
それは、特に福祉という職業の理念が人道的なだけであり、働いている人間が人道的なわけではないからです。
本当は福祉に携わる人間すべてが、人道的な人格者であることが理想的ではあるのですが、すべての美容師が優れた美容師であるわけでもありません。
もしかしたら、あなたは障がい者であったり、病人であったりはしないですか?実はわたしは発達障害で過活動膀胱という病気を持っていますが、それにより非常に仕事は苦労しました。
わたしはやはりそうした病気や障害を持っていると、おなじような病気や障害の方を一目見てわかります。その方の苦労や望むこと、どのような手を差し伸べると、人と同じように生きていけるのかがわかります。
そうしたことは経験者や学習した方でないと絶対にわかりません。安月給のハローワークの求人でたまたま入った職員には、あなたの病気や障害や苦労はわからないでしょう。ましてや様々な障害をもった利用者様のことは簡単にはわからないはずです。
そうした方々とうまく足並み揃えて、足を引っ張られないように、健全な精神を保ちながら仕事をしていければ理想です。特にわたしからは助言はありません。
しかし、そうしたわたしを私の職場では排除しようとした、ということだけはお伝えしておきます。
もちろんわたしが上手にやれれば、それでよかったのです。あなたやその他の方も同じです。上手にやれればそれでよいのです。
施設はプロ集団ではありません。プロを目指してみましょうか?でもプロになれないまま終わっちゃう職員も沢山いるよ!
という集団です。
施設は大体山の中にあるので、地元の地域の寄せ集めが働いているだけの場合が多いです。
3、夜勤に注意せよ。
夜勤という勤務は仮眠時間が2時間ありますが、他はずっと起きていなければいけません。
もちろん、少しでも勤務中に寝てしまえば、それを口実に敵対する職員などは「勤務中に寝ていて虐待だ」と言ってくるかもしれません。
また高齢な方や、何か病気や障害を抱えている方は、夜勤はつらいものになるかも知れません。
私は過活動膀胱という病気で24時間、頻尿とそれに伴うジリジリした痛みのようなものが伴っているため、いつでもぐっすり睡眠ができません。よって夜勤は夜中に勤務するというだけでかなり辛いものでした。
また夜勤明けになると、本当に体調が悪く、その体調の悪さを思い出すと、それだけで具合が悪くなります。
現在わたしは他の事業所で「宿直勤務」を行っていますが、それは夜勤とは違い、夜間は眠ることができます。しかしやはり夜間なにかしらトイレ誘導などの作業を求められます。しなくてもよいですが、朝に余計な仕事が増えてしまいます。結局夜間はぐっすり眠ることはできませんが、夜勤よりは少しはましです。
そんなわけで、夜勤という夜中起きていなければならない勤務に対して、もしも危機感を少しでも覚えるのであれば、わたしはこの仕事はあなたにお勧めすることはできません。
そこを足並みそろえることができなければ、あなたにとっても不利益なことが多く発生するような気がしますので、是非気に留めていただければ幸いです。
知的障がい者しせつの仕事をしてみて。わたしはどう感じたか?
私は東北の秋田県の田舎で、知的障がい者しせつの仕事をしていました。今は地域の知的障がい者様の支援をしています。
施設と地域の仕事では大きく違います。
施設は地域移行できない利用者様ばかりですので、膨大な支援がいりますので、物理的な仕事量も異なります。早い話し、施設と地域では地域のお仕事の方が、少しは体力的には楽だとは思います。
福祉の仕事をしてみて、よかったか?悪かったか?と聞かれると、正直つらいことばかりでしたが、学んだことと活かせたことは非常に多く、やはり子育てに活かせることは図り知れません。
正直な話し、自分は福祉の仕事をしていなかったら、無意識に子供に対して虐待を行っていたかも知れません。
ですので、何でもある程度は、どんな仕事をしていても、何をしていてもポジティブな考えを持つことも重要ですし、これからそうした知的障がい者施設で働いてみたいとお考えの方は、是非辛いことばかりでもないですので、飛び込んでみるのも良いかもしれません。
あなたが健康に楽しんで、笑顔で仕事ができればよいなと祈っております。最後までお読みいただきありがとうございました。